2026.03.10.Tue
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カプセル拘縮の症状と治療法完全ガイド【形成外科専門医が解説】

目次

カプセル拘縮の症状と治療法完全ガイド【形成外科専門医が解説】

 


「豊胸手術後、胸が硬くなってきた気がする…」
「見た目も不自然になってきて、痛みも感じる…」
「他院で手術を受けたけれど、最近違和感が強くなってきた…」

このような症状でお悩みの方は、カプセル拘縮(被膜拘縮)の可能性があります。

カプセル拘縮は豊胸手術後に起こりうる合併症の中でも、患者様を最も悩ませる問題の一つです。しかし、適切な診断と治療により改善が可能であり、美しいバストラインを取り戻すことができます。

このページでは、渋谷の森クリニック院長・森克哉医師(形成外科専門医・乳房再建医)が、25年以上の形成外科経験と年間300件以上の豊胸手術実績をもとに、カプセル拘縮について医学的根拠に基づき詳しく解説します。

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1. カプセル拘縮(被膜拘縮)とは?医学的メカニズムを解説

1-1. カプセル拘縮の定義と発生メカニズム

カプセル拘縮(Capsular Contracture)とは、豊胸手術でシリコンバッグなどのインプラントを挿入した後に、その周囲に形成される被膜(カプセル)が異常に厚くなり、収縮することで胸が硬くなる症状を指します。

人体には異物を認識すると、それを隔離しようとする防御機構があります。インプラントが体内に入ると、免疫システムが反応し、インプラント周囲に薄い膜(被膜)を形成します。これは「異物反応」と呼ばれる正常な生体反応です。

正常な被膜形成と異常な被膜拘縮の違い

◆正常な被膜形成:
・厚さ:0.5mm〜1mm程度
・性状:薄く柔軟性がある
・機能:インプラントを安定させる役割
・症状:なし(自然な柔らかさを維持)

◆異常な被膜拘縮:
・厚さ:2mm以上(重症例では5mm以上)
・性状:厚く硬い、収縮性がある
・機能:インプラントを圧迫し変形させる
・症状:硬化、疼痛、変形、位置異常

1-2. カプセル拘縮が引き起こす問題

カプセル拘縮が進行すると、以下のような様々な問題が生じます:

身体的な問題

  • 触感の変化:柔らかかった胸が石のように硬くなる
  • 形状の変化:自然な涙滴型から球形(テニスボール状)に変形
  • 位置の変化:インプラントが上方や外側に移動
  • 疼痛:持続的な痛みや圧迫感
  • 運動制限:腕の動きが制限される場合も
  • 知覚異常:乳頭や胸部の感覚低下または過敏

精神的な問題も見逃せません

  • 外見への不安:不自然な形による精神的ストレス
  • パートナーとの関係:触れられることへの抵抗感
  • 日常生活の制限:水着や薄着を避けるようになる
  • 後悔の念:手術を受けたことへの後悔

カプセル拘縮により摘出された被膜組織

▲ カプセル拘縮により摘出された被膜組織(渋谷の森クリニック症例)

 

2. カプセル拘縮の症状とグレード分類(ベイカー分類)

カプセル拘縮の程度を客観的に評価するため、国際的に「ベイカー分類(Baker Classification)」が使用されています。1975年にBaker医師により提唱されたこの分類は、現在でも世界標準として用いられています。

2-1. ベイカー分類による詳細な重症度評価

ベイカー分類(Baker Classification)グレードⅠ〜Ⅳの図解 カプセル拘縮の重症度評価

▲ ベイカー分類によるカプセル拘縮の重症度評価

グレードⅠ(正常範囲)

・無症状
・胸は柔らかく、自然な感触で、形も自然
・外観も自然で、インプラントの存在を感じない

対応:治療の必要なし、年1回の定期検診を推奨

グレードⅡ(軽度拘縮)

・わずかに硬さを感じるが、日常生活に支障なし
・見た目はほぼ自然な仕上がりで手術を受けた本人も気にならないケースが多い

対応:経過観察、3-6ヶ月ごとの定期検診、ビタミンE内服を検討

グレードⅢ(中等度拘縮)

・胸の硬さに違和感を感じる
・触るとインプラントの感触が分かる
・痛みは感じない

対応:外科的治療を検討、被膜切開または切除術の適応

グレードⅣ(重度拘縮)

・胸がテニスボールや石のように硬い
・見た目にも変形や異常が分かる
・持続的な痛みや圧痛を感じる

対応:早急な外科的治療が必要、被膜完全切除+インプラント交換

グレードⅣのカプセル拘縮で摘出された被膜組織 石灰化を伴う厚い被膜

▲ カプセル拘縮により摘出された被膜組織((渋谷の森クリニック症例)

⚠️ グレードⅢ以上は治療が必要です

グレード3以上の被膜拘縮の症状の場合、治療が必要になることが多いです。シリコン豊胸後の被膜拘縮は早めに主治医に相談することが大切です。

2-2. 症状の進行パターンと経過

カプセル拘縮は必ずしも段階的に進行するわけではありません。症例により、以下のような様々な経過をたどります:

進行パターンの分類

早期発症型(術後3-6ヶ月):術後の感染や血腫が原因となることが多く、急速に進行する傾向があります。早期の対処により改善の可能性が高いのが特徴です。

遅発型(術後1年以降):緩徐に進行することが多く、バイオフィルム形成や微小な炎症が原因です。定期検診での早期発見が重要です。

間欠型(症状の変動):月経周期やストレスにより症状が変動し、一時的な改善と悪化を繰り返します。継続的な観察が必要です。

【医師からのコメント】

当院での経験では、グレードⅡの段階で適切な介入を行うことで、進行を防げるケースが多くあります。「様子を見る」だけでなく、積極的な経過観察と早期介入が重要です。特に、片側のみに症状が現れた場合は、感染の可能性も考慮し、速やかな受診をお勧めします。

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3. カプセル拘縮が起こる原因とリスクファクター

カプセル拘縮の発生メカニズムは複雑で、単一の原因ではなく、複数の要因が相互に関連していると考えられています。最新の研究により、以下の要因が明らかになってきています。

3-1. 主要な原因とその詳細

1. 細菌感染とバイオフィルム形成(最も重要な要因)

近年の研究で、カプセル拘縮の多くの症例でバイオフィルム(細菌が形成する膜状の集合体)が発見されています。

バイオフィルムの形成過程

  1. 手術中に微量の細菌がインプラント表面に付着
  2. 細菌が多糖体の膜を形成し、その中で増殖
  3. 慢性的な軽度炎症を引き起こす
  4. 炎症反応により被膜が肥厚・収縮

主な原因菌:表皮ブドウ球菌(Staphylococcus epidermidis)、プロピオニバクテリウム・アクネス(Propionibacterium acnes)、その他の皮膚常在菌

2. 血腫・漿液腫の形成

術後の出血や体液の貯留は、以下のメカニズムでカプセル拘縮のリスクを高めます:

  • 血液成分が炎症反応を誘発
  • 細菌増殖の培地となる
  • 線維芽細胞の活性化を促進
  • コラーゲンの過剰産生につながる

関連記事

血腫・感染を含む豊胸手術の合併症全体については「豊胸手術における合併症とリスクを最小限にする方法」で詳しく解説しています。

3. インプラント関連要因

表面性状による拘縮率の違い

・スムースタイプ:拘縮率15-20%
・テクスチャードタイプ:拘縮率5-10%
最新型(モティバ等):拘縮率1%未満

充填物による違い:
・生理食塩水バッグ:やや高い拘縮率
・シリコンジェル:標準的な拘縮率
・コヒーシブシリコン:低い拘縮率

4. 手術手技要因

手術技術や環境も大きく影響します:

  • 切開位置(腋窩切開は感染リスクがやや高い)
  • 挿入層(乳腺下vs大胸筋下)
  • 手術時間の長さ
  • 術中の出血コントロール
  • 無菌操作の徹底度

5. 患者側の要因

個人差も無視できない要因です:

  • 遺伝的素因(ケロイド体質など)
  • 喫煙(血流低下により治癒遅延)
  • 自己免疫疾患の有無
  • 放射線照射歴
  • 年齢(若年者でやや高率)

3-2. リスクを高める生活習慣と環境要因

⚠️ 注意すべき生活習慣

  • 喫煙:ニコチンによる血管収縮で治癒を妨げる
  • 過度の飲酒:免疫機能を低下させる
  • 激しい運動の早期開始:術後1ヶ月以内の激しい胸筋運動
  • 不適切なマッサージ:過度な刺激は炎症を誘発
  • 外傷:胸部への衝撃や圧迫

 

4. カプセル拘縮の診断方法

カプセル拘縮の正確な診断は、適切な治療方針を決定する上で極めて重要です。当院では、複数の診断方法を組み合わせて、総合的な評価を行っています。

4-1. 臨床診断(視診・触診)

視診のポイント

  • 左右の対称性の評価
  • インプラントの位置(高さ、内外側への偏位)
  • 皮膚の色調変化(発赤、色素沈着)
  • インプラントの輪郭の視認性
  • 乳頭の位置と向き

触診のポイント

  • 硬さの程度(正常な反対側との比較)
  • 可動性の評価(インプラントの動き)
  • 圧痛の有無と程度
  • 皮膚温の左右差
  • リンパ節の腫脹

4-2. 画像診断

画像診断の種類と特徴

超音波検査(エコー):最も簡便で、被曝もない検査方法です。被膜の厚さを測定(2mm以上で異常)、液体貯留の有無を確認、インプラント破損の評価、血流評価(ドップラー法)が可能です。

MRI検査:最も詳細な情報が得られる検査です。被膜の厚さと性状の詳細評価、インプラントの破損や漏出の確認、周囲組織への影響評価、Silent ruptureの検出が可能です。

マンモグラフィー:乳がん検診も兼ねて実施。石灰化の有無、乳腺組織の評価が可能です。※インプラント専用撮影法が必要です。

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5. カプセル拘縮の治療法:最新の治療戦略

カプセル拘縮の治療は、症状の程度、患者様の希望、全身状態などを総合的に判断して決定します。ここでは、保存的治療から外科的治療まで、エビデンスに基づいた治療法を詳しく解説します。

5-1. 保存的治療(非手術的治療)

薬物療法

主な薬物療法

1. ビタミンE(トコフェロール)
用量:400-800 IU/日|作用機序:抗酸化作用、線維芽細胞の抑制|有効性:グレードⅡまでの症例で一定の効果|副作用:高用量で出血傾向

2. ロイコトリエン受容体拮抗薬(シングレア等)
用量:10mg/日|作用機序:炎症性メディエーターの抑制|有効性:一部の症例で被膜軟化効果|保険適応外使用

3. 抗炎症薬
NSAIDs:炎症反応の抑制|ステロイド:重度の炎症時に短期使用|注意:長期使用は避ける

理学療法

超音波療法:低出力超音波による被膜の軟化。週2-3回、3ヶ月継続。効果は限定的です。

⚠️ 推奨されない治療法:強制的なマッサージ(Closed Capsulotomy)

かつて行われていた強い力で被膜を破る方法は、以下の理由で現在は禁忌とされています:
・インプラント破損のリスク
・出血や血腫のリスク
・一時的な改善のみで再発率が高い
・疼痛が強い

5-2. 外科的治療(手術療法)

外科的治療の比較

1. 被膜切開術(Capsulotomy)
適応:グレードⅡ〜Ⅲの比較的軽度な症例|方法:被膜に放射状の切開を加えて緊張を解除|利点:手術時間が短い、被膜を温存|欠点:再発率が20-30%と高い|手術時間:約1時間

2. 部分被膜切除術(Partial Capsulectomy)
適応:グレードⅢの症例|方法:前面の被膜のみを切除|利点:後面の被膜を温存し、安定性を保つ|欠点:不完全な除去による再発の可能性|手術時間:約1.5時間

3. 完全被膜切除術(Total Capsulectomy)+インプラント交換
適応:グレードⅢ〜Ⅳ、再発例、感染疑い例|方法:被膜を完全に切除し、新しいインプラントに交換|利点:最も低い再発率(5%未満)|欠点:手術時間が長い、技術的に高度|手術時間:約2-3時間

4. En Bloc Capsulectomy(一塊切除)
適応:BIA-ALCL疑い、重度の石灰化|方法:被膜とインプラントを一塊として切除|利点:最も確実な除去法|欠点:侵襲が大きい|手術時間:約3時間

✅ 渋谷の森クリニックの治療戦略

当院では、以下の理由から「完全被膜切除術+最新インプラント(モティバ エルゴノミクス2)への交換」を標準治療としています:

  • 再発率を最小限に抑える(当院では1%未満)
  • 14-Point Planに基づく感染予防プロトコル
  • No-touch techniqueによる清潔操作
  • 術中洗浄の徹底(抗生剤入り生理食塩水)
  • ドレーン留置による血腫予防

さらに、最新のPreservé(プリザベ)技術により、乳房組織を最大限温存しながら手術を行うことで、術後の回復も早くなっています。

5-3. 最新の治療法と今後の展望

脂肪移植併用法:インプラント周囲に自家脂肪を注入することで、被膜形成の抑制、自然な触感の改善、インプラントのカモフラージュ効果が期待できます。

ADM(無細胞真皮マトリックス)使用:生体由来材料を使用して、被膜形成の制御、下極の安定性向上、再拘縮予防効果が見込まれます。

薬剤コーティングインプラント(研究段階):抗炎症薬や抗菌薬をコーティングした次世代インプラントの開発が進んでいます。

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6. カプセル拘縮の予防法:14-Point Planを中心に

カプセル拘縮を完全に防ぐことは困難ですが、適切な予防策により発生率を大幅に低減することが可能です。特に、2023年に改定された「14-Point Plan」は、世界的に推奨される予防プロトコルです。

6-1. 14-Point Plan(14項目予防計画)の詳細

術前の対策(1-4)

  1. 術前の細菌培養検査:乳頭分泌物の細菌検査
  2. 術前シャワー:抗菌石鹸での全身洗浄
  3. 静脈内抗生剤投与:手術開始30分前
  4. 手術野の消毒:ポビドンヨードまたはクロルヘキシジン

術中の対策(5-11)

  1. 乳頭の保護:乳頭・乳輪を被覆
  2. 切開部位の選択:IMF(乳房下溝)切開を推奨
  3. ポケット洗浄:抗生剤入り生理食塩水で3回洗浄
  4. 手袋の交換:インプラント挿入前に新しい手袋に交換
  5. インプラントの最小限の操作:No-touch technique
  6. 挿入用スリーブの使用:直接接触を避ける
  7. 層の選択:Dual plane法を考慮

術後の対策(12-14)

  1. ドレーンの使用:血腫・漿液腫の予防
  2. 術後抗生剤:5-7日間の内服
  3. 定期的なフォローアップ:早期発見・早期対応

6-2. 患者様ご自身でできる予防策

✅ 術前の準備

  • 禁煙(最低でも術前2週間、術後4週間)
  • 体調管理(風邪などの感染症を避ける)
  • 皮膚の清潔保持
  • 十分な睡眠と栄養摂取

✅ 術後のケア

  • 医師の指示通りの安静期間を守る
  • 処方された抗生剤を確実に内服
  • 傷口の清潔保持
  • 定期検診を必ず受ける
  • 異常を感じたら早めに受診

✅ 長期的な管理

  • 年1回の定期検診(エコー検査)
  • 3年に1回のMRI検査(FDA推奨)
  • 自己検診の習慣化
  • 体重の急激な変化を避ける

 

7. 手術費用と保険適用について

カプセル拘縮の治療費用は、治療方法や施設により大きく異なります。ここでは、一般的な費用の目安と、保険適用の可否について詳しく説明します。

7-1. 治療費用の目安

費用一覧

【保存的治療】
・薬物療法:月額5,000〜10,000円
・超音波療法:1回5,000〜10,000円

【外科的治療(自費診療)】
・被膜切開術:30〜50万円
・部分被膜切除術:50〜80万円
・完全被膜切除術+インプラント交換:100〜200万円
※インプラント代、麻酔代、入院費等を含む

【その他の費用】
・術前検査(血液検査、心電図等):2〜3万円
・画像検査(MRI):3〜5万円
・術後の薬剤費:1〜2万円

7-2. 保険適用の条件

⚠️ 基本的には保険適用外

美容目的の豊胸術後のカプセル拘縮は、原則として保険適用外(自費診療)となります。

保険適用となる可能性がある場合:

  • 乳がん術後の再建手術に伴うカプセル拘縮
  • 先天性乳房異常の治療後の合併症
  • 感染による緊急手術が必要な場合(一部)
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8. 他院修正のご相談:「最後の砦」として

渋谷の森クリニックには、他院でカプセル拘縮を起こした患者様、また他院で「修正は困難」と診断された患者様から、多くのご相談をいただいております。

8-1. 他院修正が必要となるケース

典型的な相談内容

  • 繰り返す拘縮:2回以上の手術後も改善しない
  • 複合的な問題:拘縮+位置異常+リップリング等
  • 感染の併発:難治性の感染を伴う拘縮
  • インプラント破損:拘縮とインプラント破損の合併
  • 左右差:片側のみの重度拘縮による著しい非対称
  • 皮膚の菲薄化:繰り返す手術による組織の脆弱化

✅ 当院が「最後の砦」と呼ばれる理由

1. 豊富な修正手術経験
年間300件以上の豊胸手術のうち、約30%が他院修正症例です。難症例に対する豊富な経験により、他院で断られた症例も対応可能です。

2. 3時間におよぶ丁寧なカウンセリング
問題の原因を徹底的に分析し、最適な解決策を提案します。CTやMRIなどの画像診断も駆使して、正確な診断を行います。

3. 形成外科・乳房再建の専門技術
院長は形成外科専門医かつ乳房再建医として、医療としての乳房再建も多数手がけています。この経験が、複雑な修正手術を可能にしています。

4. 最新技術・機器の導入
モティバ エルゴノミクス2やPreservé技術など、最新の技術を積極的に導入し、再発リスクを最小限に抑えています。

8-2. 修正手術の実際

修正手術の流れ

  1. 詳細な問診と診察:前医での手術内容、経過を詳しく確認
  2. 画像診断:エコー、MRIで現状を正確に把握
  3. 手術計画の立案:患者様の希望を踏まえた最適なプラン作成
  4. 十分なインフォームドコンセント:リスクと限界も含めて説明
  5. 慎重な手術実施:組織の状態に応じた柔軟な対応
  6. きめ細やかな術後管理:通常以上に慎重な経過観察

⚠️ 修正手術の注意点

  • 初回手術より技術的に困難
  • 組織の瘢痕化により出血リスクが高い
  • 皮膚の伸展性が低下している場合がある
  • 完全な対称性の獲得が困難な場合がある
  • 複数回の手術が必要な場合がある
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9. よくあるご質問(FAQ)- 詳細版

Q1. カプセル拘縮は必ず起こりますか?発生率はどのくらい?

必ず起こるわけではありません。発生率は使用するインプラントや手術方法により大きく異なります:
・旧型スムースインプラント:15-20%
・テクスチャードインプラント:5-10%
・最新型(モティバ等):1-3%
当院では14-Point Planの徹底により、発生率を1%未満に抑えています。

Q2. 術後どのくらいで発症しますか?何年も経ってから起こることも?

発症時期は様々です:
・早期型(3-6ヶ月):全体の約30%
・通常型(6ヶ月-2年):全体の約50%
・遅発型(2年以降):全体の約20%
10年以上経過してから発症する例もあるため、定期的な検診が重要です。

Q3. マッサージで予防・治療できますか?

予防効果:最新の研究では、マッサージによる予防効果は証明されていません。むしろ過度なマッサージは炎症を誘発し、拘縮リスクを高める可能性があります。
治療効果:軽度の拘縮(グレードⅡ)では、優しいマッサージで一時的な改善が見られることもありますが、根本的な治療にはなりません。

Q4. 治療後の再発率は?再発を防ぐには?

治療方法により再発率は大きく異なります:
・被膜切開のみ:20-30%
・部分被膜切除:10-15%
・完全被膜切除+インプラント交換:5%未満
当院では、完全被膜切除と最新インプラントの使用により、再発率1%未満を実現しています。

Q5. 授乳への影響はありますか?妊娠前に治療すべき?

カプセル拘縮自体は授乳機能に直接的な影響を与えませんが、以下の点に注意が必要です:
・重度の拘縮は乳腺を圧迫し、母乳分泌に影響する可能性
・治療手術により一時的に授乳機能が低下する場合がある
・妊娠前の治療が理想的だが、症状により個別判断が必要
詳しくは診察時にご相談ください。

Q6. 飛行機に乗ると悪化しますか?日常生活の注意点は?

飛行機の気圧変化がカプセル拘縮を悪化させることはありません。ただし、以下の点にご注意ください:
避けるべきこと:胸部への強い衝撃(格闘技、激しいスポーツ)、過度な胸筋トレーニング、喫煙(血流を悪化させる)
推奨すること:定期的な自己検診、適度な運動による血流改善、バランスの良い食事

Q7. 他院で手術を受けましたが、診察してもらえますか?

もちろん可能です。当院では他院術後のトラブルに関するご相談を多く承っております。以下をご持参いただけると、より正確な診断が可能です:
・手術記録(可能であれば)
・使用インプラントの情報
・これまでの経過
・画像検査結果(あれば)
初回カウンセリングは無料で、3時間かけて丁寧にお話を伺います。

 

10. カプセル拘縮と鑑別すべき疾患

胸の硬さや痛みを感じる場合、カプセル拘縮以外の疾患の可能性も考慮する必要があります。正確な診断のため、以下の疾患との鑑別が重要です。

11-1. BIA-ALCL(乳房インプラント関連未分化大細胞型リンパ腫)

⚠️ 重要な鑑別疾患:BIA-ALCL

インプラント周囲に発生する稀なリンパ腫(発生率:3,000〜30,000人に1人)

症状:遅発性の漿液腫(術後平均8-10年)、片側性の腫脹、痛みは軽度または無痛、急速な増大

診断:穿刺液のCD30陽性確認、被膜の病理検査

※テクスチャードインプラントで発生リスクが高いとされています。モティバなどのスムース系では報告がありません。

豊胸手術に関連するリンパ腫のリスクを含め、合併症全体については「豊胸手術における合併症とリスクを最小限にする方法」でも解説しています。

11-2. その他の鑑別疾患

鑑別が必要な疾患一覧

インプラント破損:無症候性のことも多い(Silent rupture)。MRIで診断確定。ジェルの漏出による炎症。

遅発性漿液腫:術後1年以上経過してからの液体貯留。感染やBIA-ALCLの除外が必要。穿刺排液と細菌培養検査。

感染性被膜炎:発熱、発赤、熱感を伴う。急性または慢性の経過。抗生剤治療、場合により除去が必要。

乳腺症・乳腺炎:インプラントとは無関係な乳腺の病変。月経周期に伴う症状変動。マンモグラフィーやエコーで診断。

 

11. まとめ:早期診断・適切な治療で美しいバストを取り戻す

カプセル拘縮は豊胸手術後の合併症として決して珍しくありませんが、適切な診断と治療により、必ず改善への道があります。

✅ 本記事の重要ポイント

  • 早期発見の重要性:硬さや形の変化を感じたら早めに受診
  • 正確な診断:ベイカー分類に基づく客観的評価
  • 適切な治療選択:グレードⅢ以上は外科的治療が基本
  • 根治的治療:完全被膜切除+最新インプラント交換が最も確実
  • 予防の重要性:14-Point Planに基づく感染予防
  • 定期的なフォロー:長期的な管理で再発予防

渋谷の森クリニックでは、形成外科専門医・乳房再建医としての豊富な経験と最新の技術により、カプセル拘縮でお悩みの患者様一人ひとりに最適な治療を提供しています。

【院長からのメッセージ】

カプセル拘縮は、適切な治療により必ず改善できる疾患です。他院で「これ以上の改善は難しい」と言われた方も、諦める必要はありません。

25年以上の形成外科経験と、年間300件以上の豊胸手術実績をもとに、患者様お一人おひとりに最適な解決策をご提案いたします。

「いつでも、いつまででも真摯に対応する」という理念のもと、術前のカウンセリングから術後の長期フォローまで、責任を持って対応させていただきます。

どんな小さな不安でも、まずはご相談ください。カウンセリングで、きっと解決への道筋が見えてくるはずです。

 

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監修医師

森 克哉
森 克哉

渋谷の森クリニック(神宮前)院長 理事長
東京慈恵会医科大学形成外科学講座 非常勤講師
PMUアピアランスケア渋谷 代表
医学博士 森克哉

-主な活動
日本形成外科学会
日本乳房オンコプラスティックサージェリー学会
日本美容外科学会(JSAPS)所属
医学博士
形成外科専門医 

-理念
【保険診療のような美容医療を】 【いつでも、いつまででも真摯に対応する】
形成外科歴25年、乳房再建も含め延べ2000症例以上に及ぶ安全で満足度の高い豊胸手術を行っている形成外科専門医であり現役の乳房再建医である。
その仕上がりの美しさ・自然さは口コミで広がり、全国各地だけでなく海外からも豊胸手術希望の患者が後を絶たない。
多くの支持を集めるその背景には、長年にわたる乳房再建の技術を生かした唯一無二の豊胸技術を持つ森院長の存在がある。
「豊胸のスペシャリスト」として美容の手術だけでなく、渋谷の森クリニックは乳房再建認定施設として乳癌患者への乳房再建手術も実施している。
またその実績や技術力だけでなく、親子で通えるようなアットホームなクリニックを目指し、「いつでも、いつまででも真摯に対応する」という理念と、優しく丁寧なアフターフォローにも定評がある。
最後に、当記事の発信元である渋谷の森クリニック(神宮前)は、森克哉医師が運営する分院を持たない日本唯一のクリニックであり(分院展開なし)、豊胸手術はすべて森医師自身が執刀する。